営業所が2人体制になってから、約4ヶ月が経って、期末追い込みも乗り切った1ヶ月後に定年間近のおじさんが配属されました。元々営業の経験があった人ではなく、工場で勤務していた人です。色々不思議すぎたので、このおじさんについて書いていきます。みかんの画像はおじさんがみかん好きだったのを思い出して選びました。
おじさんは元工場勤務
おじさんは当時55歳で、もうすぐ定年になるからとにかくあと5年頑張ると言っていた。あんまり色々は考えていなくて、悪い人ではないんだろうなーおとは思った。
おじさんは元々工場勤務で、2年ぐらい前から営業のサポートで、スーパーの各店を訪問して、売り場の状況把握や販売促進の落とし込みの案内などをしていたよう。
なので、一応営業経験があるという風に本部の人は考えていたようだ。
おじさん自身も、誰にも営業については厳しく言われていなかったようで、食品営業の補助業務のことを営業をしていると思っていたみたい。
おじさんが何で地方の営業所に来たのか
2人体制になってから、僕も上司も休みをほとんど取れていなく代休が溜まりに溜まっていた。部長にも2人で相談して人を入れて欲しいことを伝えていて、その結果やってきたのがおじさん。
おじさんは僕のいる営業所に来る前は、営業補助でなく、工場の方で勤務していた。
おじさんが工場で働いている時に同じ部署にいた同期に、おじさんがどんな感じだったのか聞いてみた。
するとどうやら、おじさんは工場では勤続30年以上のベテランということで、若い子に偉そうに昔の話をしたり、休憩が多かったり、準備を丁寧にやらずに後の人に迷惑をかけたりしていたよう。
「おじさんがこのまま工場にいるなら辞める」という若い人が多かったみたいで、上層部は移動させることに決めていたみたい。
そこで移動先の候補になったのが、人手不足で文句を言っている僕と上司の部署。営業補助ができるとの理由で、要するに飛ばされてきたらしい。
おじさんの上層部からの評価が高い
工場では、いい噂を全く聞かず、僕のいる営業所に飛ばされてきたおじさん。でも、上層部からの評価が異常に高く、社内の役職ある人は絶対におじさんの悪口を言わない。
なぜなんだと思って社内の色んな人に電話をしたりして情報を集めると、副会長と一緒に働いている期間が長かったようで、かなり気に入られているとのこと。
一族経営な会社だったので、副会長のお気に入りになると絶対的に地位が守られるみたい。副会長のお気に入りの悪口をいうことは、自分の首を締めることにつながるとのこと。
工場の若者の声は副会長にまでは簡単に届かず、上層部がうまく丸め込んでいたようだ。
おじさんの給料がとんでもなく多い
びっくりしたのは、おじさんのお給料がかなり高いこと。管理部が間違っておじさんの給料がわかるような内容の文章を、宛先を間違えて僕にも入れてしまったことで見ることができた。
完全に年齢*一万円といった、典型的な年功序列の会社だったことが理解できました。
営業としては、これでもかというほど働いていた上司よりも倍以上の給料で、何も知らない役職もないおじさんがそんなに高い給料をもらっているのかと思うと、仕事量に差がありすぎる理不尽な会社に腹が立った。
おじさんがあまりに仕事ができないので、上司のイライラの矛先に
上司と僕の2人だけで職場にいたときには、何か上司がイライラしたり僕がミスしたときには、細かく僕にチクチクとお説教があったのだけど、おじさんが来てからはそれが無くなった。
上司がおじさんがあまりにも仕事ができず、新卒2年目の僕と比べてもあまりにも営業として働くのにひどい状態だったので、相対評価で僕の評価が上がったみたい。
それに加えて、おじさんの指導の相談などが日々の上司との会話になり、僕が怒られる原因について話すことが少なくなったこともあるかもしれない。
僕も、おじさんじゃなくて、まともに相談したり仕事のことを聞ける誰か他の先輩に来てほしかったけど、上司と僕の2人体制の職場から3人体制になったことは僕にとっては救いだった。
でも、おじさんも可哀想だなって思った
おじさんとも同行する機会が割とあって話を聞いていると、55歳になって初めての一人暮らしらしかった。ごはんの炊き方も知らなくて、何か本当に生活が大変そうだった。
晩御飯はほとんど近くのホットモットか、スーパーの惣菜だったみたい。
会社が異動してといったら文句も言わずに今までも引き受けてきたとのことで、そういう扱いやすいところが評価されているんだなと思った反面、自分で何も決めれず会社に振り回される人生を歩んでいるんだなと思うと可哀想に感じた。
おじさんのことは嫌いではなかったけど、こんな55歳にはなりたくないなと思った。だから、やれることは若いうちに全部やっておいて、自分のことは自分で決めれる、自分の人生の主導権を自分で持っていれる人生にしたいなと思った。